100$EDH 《自然の怒りのタイタン、ウーロ》
身内で流行っている100$EDHというEDHの制限構築ルールのデッキ解説記事です。
フォーマットについては先輩が記事を書いてくれたので、そちらをご参照ください。
デッキリストはこちら
【統率者】
《自然の怒りのタイタン、ウーロ/Uro, Titan of Nature's Wrath》
レガシー以下でしか使えないような、統率者セット出身の統率者が跋扈するEDH環境で、スタンダードパワーで戦う健気な統率者《自然の怒りのタイタン、ウーロ》。
3コストで必ず《成長のらせん》が撃てるというのはかなり序盤の動きを安定させてくれる。おかげで土地の色と枚数にだけ気を付けてマリガンすれば、大体ある程度動ける。
こいつに単体除去を撃つバカらしさは全人類が知っているので、普通の構築戦よりライフに余裕のあるEDHにおいてはあまり除去されない。おかげで毎ターンアドを稼いでくれる。
基本的にはアド稼ぎとマナ加速をしてくれるだけだが、一部の無限ターンコンボで必要な土地セット回数を満たすためのコンボパーツとしても使用する。
以下役割別で解説。
【マナ加速】
《東屋のエルフ/Arbor Elf》
《エルフの神秘家/Elvish Mystic》
《フィンドホーンのエルフ/Fyndhorn Elves》
《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves》
《繁茂/Wild Growth》
《太陽の指輪/Sol Ring》
1ターン目に出せれば2ターン目に3コストのカードがプレイできるという緑の特権を支えるカードたち(と最強マナファクト)。
《錯乱した助手/Deranged Assistant》
《ミリキン人形/Millikin》
墓地を肥やしてくれるマナクリ。毎ターン1枚ずつでもウーロの脱出コストを稼いでくれるのが偉い。このデッキでは墓地に見えたコンボパーツは回収できるので実質ドロー。
《耕作/Cultivate》
《木霊の手の内/Kodama's Reach》
《神秘の聖域》が島3枚を要求するため、一気に島を2枚稼いでくれるのが偉い。
普通に強い。が、地味に高いので諸説カードかもしれない。
【墓地肥やし&ドローソース】
《強迫的な研究/Compulsive Research》
《知識の渇望/Thirst for Knowledge》
《意味の渇望/Thirst for Meaning》
《大あわての捜索/Frantic Search》
青の3コス手札入れ替えたち。該当のカードタイプがあっても2枚切りたいときもある。
《過去との取り組み/Grapple with the Past》
《根囲い/Mulch》
《紆余曲折/Winding Way》
《サテュロスの道探し/Satyr Wayfinder》
緑の山上からN枚肥やしてくれるカードたち。アド損しなさそうなやつらを採用した。
《嘘か真か/Fact or Fiction》
《留意/Mental Note》
《選択/Opt》
《定業/Preordain》
《急かし/Quicken》
《巧みな軍略/Strategic Planning》
《思考掃き/Thought Scour》
《意外な授かり物/Windfall》
ウーロでセットした1マナを有効活用できる1マナ呪文たちと、墓地と手札をの両方を充実させてくれるカードたち。
【追加ターン呪文】
《時間のねじれ/Time Warp》
《永劫での歩み/Walk the Aeons》
墓地に落ちてくれる追加ターン呪文のうち安い2枚。このデッキのメインの勝ち筋はこの2枚を回収しながら撃ち続けて無限ターンに入って殴りかつこと。
《アールンドの天啓/Alrund's Epiphany》
《カーンの経時隔離/Karn's Temporal Sundering》
《水の帳の分離/Part the Waterveil
《時間への侵入/Temporal Trespass》
後は追加ターン呪文を安い順に入れられる分だけ入れた。《明日の標》だけはコストが重すぎて撃てないことが多かったので抜いた。
【コンボパーツ】
《神秘の聖域/Mystic Sanctuary》
デッキの核。現スタンダードが誇る名門、エルドレイン出身のおかしなカード。なぜか島って書いてあるため、基本土地タイプ参照カードで持ってこれるし、《永劫での歩み》のバイバックコストにもできる。基本的にこのカードを出し入れして、墓地に落ちる追加ターン呪文を回収し続けるのが勝ち筋。
《壌土からの生命/Life from the Loam》
すべてがウーロとかみ合っている神のようなカード。墓地を肥やせて、ウーロで置く土地を供給してくれる。サイクリングランドと組み合わせるとすごいことになる。コンボパーツとしては墓地に落ちた《神秘の聖域》を回収する役割。サーチしにくいのが難点。
《マナ侵害/Mana Breach》
《交易路/Trade Routes》
土地回収。《神秘の聖域》を回収して追加ターン呪文を山上に戻す簡単コンボ。《交易路》は手札でダブついた土地を自由にサイクリングさせてくれるので後半土地まみれになることを防いでくれる。《マナ侵害》は妨害目的で気軽に置くと、自分が苦しくなることもあるので注意(一敗)。
《噴出/Gush》
タダで《神秘の聖域》を回収しながらドローまでできるすごいカード。主にコンボパーツが集まってないときに追加ターンを延長するために使う。
《幽霊街/Ghost Quarter》
自分の《神秘の聖域》を破壊して、《壌土からの生命》で回収するコンボに使う。地味に《硬鎧の大群》の飼育にも役立つ。
【サーチ&回収】
《湿原の大河/Bad River》
《氾濫原/Flood Plain》
ミラージュフェッチ、またの名を貧乏人のフェッチ。金額的にこちらを採用せざるを得なかった。《神秘の聖域》をサーチするのに使用する。対抗色版がないのが残念。
《輪作/Crop Rotation》
《戦利品/Spoils of Victory》
《森の占術/Sylvan Scrying》
こちらも主に《神秘の聖域》をサーチするのに使用。《輪作》は序盤の墓地肥やしに使用する場合もある。
まずは《永劫での歩み》をサーチする。もう見えていれば他の追加ターンをサーチ。
《方程式の求解/Solve the Equation》
出たばかりなので安い、偉い。まずはこれでしかサーチできない《壌土からの生命》をサーチしたい。これを《神秘の聖域》で回収してコンボパーツを2枚そろえに行くことも多い。
《新たな芽吹き/Regrowth》
墓地肥やしの過程で落ちてしまったエンチャントを回収したり、追加ターンを延長するのに使ったりする。
【カウンター&カウンター対策】
《秘儀の否定/Arcane Denial》
《対抗呪文/Counterspell》
《遅延/Delay》
《払拭/Dispel》
《反論/Gainsay》
《否認/Negate》
《ジェイスの敗北/Jace's Defeat》
打ち消し呪文たち。100$でのマナ支払い要求系打ち消しを信用していないため、条件付きではあるが確実に弾けるカードを採用した。EDHでよく採用される1コストの打ち消しは金額的に厳しかったので、青対策の2枚を採用した。100$EDHにおいても青は最強色なため、そんなに腐ることはなかった。
《秋の帳/Autumn's Veil》
《急嵐のトリクス/Thryx, the Sudden Storm》
打ち消されなくするカードたち。追加ターン呪文を確実に通すため採用。
【除去】
《支配魔法/Control Magic》
《堕落した良心/Corrupted Conscience》
《精神の制御/Mind Control》
コンマジ。100$EDHは統率者依存が強いため、相手の統率者を奪えば機能停止できると思い採用。安いカードで相手の高いカードを奪えればお得理論。初期環境で猛威を振るったため、最近はコンマジ対策をしている人が多いので抜くことも検討している。
《ケンリスの変身/Kenrith's Transformation》
同様の理由で強い。
《内にいる獣/Beast Within》
《乱動への突入/Into the Roil》
《叱責の風/Winds of Rebuke》
陰湿なメタ置物などを除去するために使う。EDHにおける単体除去は相対的にアド損なため、最低限の採用。
【土地】
《出現領域/Emergence Zone》
100$EDH最推しカード。フルタップの隙をみて追加ターンを差し込めるのが偉い。瞬速で出てくるコンマジ系も犯罪。
《進化する未開地/Evolving Wilds》
《広漠なる変幻地/Terramorphic Expanse》
墓地が肥やせるため採用。このデッキは土地が多すぎるため圧縮できるときにしておきたい。
《孤立した砂州/Lonely Sandbar》
《平穏な茂み/Tranquil Thicket》
サイクリングランド。土地が足りないときは土地になり、余っているときはサイクリングでドローに変わるのが偉い。《壌土からの生命》で回収して、サイクリングで《壌土からの生命》をドレッジして、《壌土からの生命》で(以下略)。
《邪神の寺院/Temple of the False God》
安い《古えの墳墓》。
《森/Forest》×13
《島/Island》×15
適当。《神秘の聖域》が島を要求するので、若干《島》多め。そのうち確率論的な理由付けをしたい。
【その他】
《幽体のこそ泥/Ghostly Pilferer》
相手の統率者に反応してドローしたり、余った土地を捨てて、庵タップ時のドローを狙ったりする。
《硬鎧の大群/Scute Swarm》
別名ゴキブリ。このデッキの隠れた勝ち筋。適当に出して少し飼育した後、何回か追加ターンを得るだけで全員ゴキブリの波におぼれ死ぬ。2の何乗かでトークンの数を管理するとダイスが少なくて楽な上、見かけ上の数値が低くてばれにくい。
以上。追加ターンと《壌土からの生命》に金額の多くを割いているため、その他のカードはかなり切り詰めている。《時間のねじれ》・《永劫での歩み》が再録直後の今だから組めるデッキだと思うので今のうちに遊び倒したいと思う。